乾酪性上顎洞炎はどんな病気?

乾酪性上顎洞炎とは、上顎洞に真菌による感染を起こした状態のことで、上顎洞真菌症とも呼ばれています。アスペルギルスなどの真菌が原因で発症し、上顎洞内にチーズのような物質が充満する病気です。一方の鼻から悪臭を伴う鼻汁が出て、頬部痛・頬部腫脹・眼痛や歯痛などの症状があらわれます。X線やCT検査で確認できます。治療は、上顎洞の洗浄を行い、重症の場合は、手術により真菌の塊や病的粘膜を取り除きます。

乾酪性上顎洞炎の主な症状は?

乾酪性上顎洞炎になると、主に片側の鼻が詰まり、ベトベトとした強い粘性の、膿状で悪臭のある鼻水が出るという症状があります。鼻水の中の菌が顔面のあちこちに回ることで、頬に腫れを伴った痛みを生じたり、目や歯にも痛みを起こすことがあります。この時、上顎の中の空洞部分には、ベトベトした粘性の膿が大量に詰まり、酷い炎症症状を起こしています。

乾酪性上顎洞炎の主な原因は?

乾酪性上顎洞炎は、アスペルギルス、ムコール、カンジダなどの真菌(かび)を原因とする病気で、これらの真菌が上顎洞に感染することによって炎症が引き起こされます。糖尿病や悪性の腫瘍などの疾患があって免疫が低下している場合や、抗菌薬や副腎皮質ホルモン剤、また免疫抑制剤の多用なども、真菌の感染をまねく原因となるケースがあります。

乾酪性上顎洞炎の主な検査と診断方法は?

乾酪性上顎洞炎の検査方法としては、X線撮影を行うことで上顎洞内の陰影によって映し出されたり、穿刺洗浄を行うことで乾酪性物質が確認できます。ただしX線撮影によって確認できない場合は、CT撮影によって詳しく撮影することで骨格壊像のことまで調べることが可能です。真菌症は片側性で、悪性腫瘍、急性副鼻腔炎、歯性上顎洞炎と見分けられる眼力が必要とされます。

乾酪性上顎洞炎の主な治療方法は?

乾酪性上顎洞炎の主な治療法は、上顎洞の炎症のでている部位の洗浄です。これで症状が治まらないようなケースでは、外科的な手術が必要になります。この手術では内視鏡を用いて、副鼻腔に存在する真菌を除去する事が必要になります。又、乾酪性上顎洞炎の症状が進行している場合には、抗真菌薬の投与を行う事と、病変を取り除く手術が必要になります。

乾酪性上顎洞炎の初診に適した診療科目