腎盂腎炎はどんな病気?

腎盂が炎症を起こす病気で、その症状は発熱や腰痛、吐き気などであり、敗血症などの他の病気も併発する可能性が高いので注意が必要です。発熱があるかないかで、膀胱炎と判断されることもありますが、炎症部が上部へ来ると腎盂腎炎となります。治療は基本的に抗生剤の投与であり、この病気は他の病気と併発している場合には入院という形となります。

腎盂腎炎の主な症状は?

腎盂腎炎は突然発症し、激しい悪寒と腎臓の鈍痛が主な症状です。これには急性と慢性の2種類があります。急性は38~40度の高熱を伴いますが全身に目立った影響はありません。しかし腎臓が腫れて大きくなるため、肋骨の下のあたりから腰に掛けて鈍痛があります。膀胱炎のような状態になることもあり、尿が濁ることがあります。一方、慢性は多くの場合は微熱や倦怠感がありますが無いこともあるため診察が困難とされています。

腎盂腎炎の主な原因は?

腎盂及び腎実質に細菌が侵入したことを原因として当該箇所に炎症を生じるのが腎盂腎炎です。症状としては、発熱のほか、腰や背中の痛み、炎症が生じていることによる白血球尿、細菌尿などが特徴的とされています。腎臓疾患は体内の老廃物の排出が難しくなることから一般的に治癒した後でも生活に支障をきたしたり、再発しないような注意が必要となりますが、この疾患の場合は急速に死に至りかねないため特に注意が必要です。

腎盂腎炎の主な検査と診断方法は?

腎盂腎炎の疑いのある場合、尿検査や血液検査、エコー検査などが行われます。尿検査では尿の中の細菌や白血球を観察しますが、それに加えて尿の中の細菌を特定するための培養が行われます。これは抗生剤を選択する場合に非常に重要な検査方法となります。血液検査で調べるのは、腎機能の障害の程度や炎症です。また、エコー検査で尿路の通過障害の有無の確認も行われます。

腎盂腎炎の主な治療方法は?

腎盂腎炎では、飲み薬や座役、内服薬の使用や状況に応じて輸液を行う治療法が用いられます。飲み薬としては、キノロン系合成抗菌剤と呼ばれるものがよく使われ、尿路感染に対して効果の高い薬です。座薬や内服薬として、発熱や用背部痛を症状に応じて抑える目的で、解熱消炎鎮痛剤が用いられます。また、輸液は尿量の確保や発熱に伴う脱水、あるいは衰弱を避ける目的で行われます。

腎盂腎炎の初診に適した診療科目