星細胞腫はどんな病気?
脳を構成する細胞(星状膠細胞)に由来する腫瘍を「星細胞腫」といい、脳内のどこでも発生し、小児の脳幹と大人の大脳半球(特に前頭葉、側頭葉、テント上部)に好発します。頭痛が日増しに強くなり、腫瘍の発生場所により、嘔吐、めまい、痙攣発作、手足のしびれ、運動麻痺、知覚・聴覚・視野・記憶・判断力などの障害が出ます。突然意識を失ったり、呼吸が止まることもあります。本質的に悪性傾向を示します。
星細胞腫の主な症状は?
脳の主要な構成細胞である星細胞から発生する星細胞腫の症状は、4段階のグレードに分けられますが、悪性度が高く、発現から重篤な意識障害をきたすまでの期間が短いです。腫瘍が頭蓋骨内を占めることによる「頭蓋骨内圧亢進」と正常構造を破壊することによって起こる「局所」に大別されます。神経細胞の周囲にあるため浸潤する性質であるため、境界がわかりにくく、手術で腫瘍を完全に摘出するのは困難です。
星細胞腫の主な原因は?
星細胞腫は遺伝性のものであることはわかっていますが、原因はまだわかっていません。星細胞と言う星型の脳細胞から発生します。発症が考えられているのは、細胞のがん化を促進する遺伝子である複数のがん遺伝子や、がん遺伝子の細胞分裂を停止させて傷ついた異常な遺伝子を細胞の外に出す働きをするがん抑制遺伝子の異常が関連しているということです。
星細胞腫の主な検査と診断方法は?
星細胞腫に限らずほとんどの脳腫瘍の検査方法はMRIやCTで診断可能となっています。更には専門の医師が診断すれば、部位のみだけでなく、腫瘍の種類までが診断が可能になります。CTでは主にX線を使用して、MRIは磁気を利用して断層写真を作成するものですが、情報の量に限ってはMRIの方がより多く、身体に対する影響力もCTと比べ少ないとされています。
星細胞腫の主な治療方法は?
星細胞腫の治療法には手術、化学療法、放射線療法などがあります。この腫瘍は正常な脳内に増殖して広がっていくために、多くの場合手術で全摘出することは不可能になっています。抗がん剤単独では脳腫瘍に対してあまり効果がありませんが、放射線と併用することで治療効果が高まります。放射線はなるべく腫瘍だけに照射するようにして、治療後の障害を少なくします。
星細胞腫の初診に適した診療科目