お知らせ

乳がん・子宮がん・卵巣がんを発見する検診選び

今回のホームページ制作に役立つコンテンツは、
12月7日(月)日経Gooday に掲載の「乳がん・子宮がん・卵巣がんを発見する検診選び 」をご紹介させて頂きます。
 

■北斗晶さんを襲った「乳がん」をどう受け止める?

皮膚常在菌は角質・毛穴にいる

タレントの北斗晶さんが、乳がんを発症していたことをメディアで告白して、大きなニュースとして連日取り上げられました。乳がん検診を毎年受検しており、前年には異常がなかったといい、その後に違和感を覚えて再び検査を受けたところ、がんが見つかったということでした。自分で異変に気が付いたのは、異常なしと判定されてからおよそ半年後。がんはすでに2センチの大きさで、リンパへの転移も分かり、右乳房をすべて摘出する手術となりました。

「毎年検診を受けていたのに、どうして発見できなかったのか」と、一連のニュースを見て、ショックを受けた人も多かったのではないでしょうか。

がんに対する最善策は「早期の発見」です。
もし男性であるならば、ご自身のパートナーに起こり得ることとして、ぜひ知っておいてもらえれば幸いです。
 

■触診でのセルフチェックも立派な早期対策になる

皮膚常在菌は角質・毛穴にいる

定期的に検診を受けるのに加え、日ごろから習慣にしておくといいのが、毎日のセルフチェックです。入浴したときなどに、乳房全体からわきの下のリンパまでを触診するように心がけ、変化に気づくようにしておくことです。もしも、いつもと違う感触やしこりなどに気づいたならば、放置せずにすぐ検査を受ける。こうしたことも立派な早期発見の対策になります。
 

《検査方法》

皮膚常在菌は角質・毛穴にいる

マンモグラフィー検査
(メリット)
・乳房全体の状態を把握しやすい
・自治体の対策型検診などで受けられる(対策型検診であれば費用負担も小さい)

(デメリット)
・検査の身体的な負担がやや高い
・がんが発症した部位によっては検出が難しいことがある
・乳腺が密な人では検出が難しいことがある

②乳腺エコー検査
(メリット)
マンモグラフィーで見つけにくい領域の検査が可能(乳腺が密な場合でも検出しやすい)

(デメリット)
・任意型検診となるため、費用負担が比較的大きい
・微石灰化した病変は特定しづらい

子宮頸(けい)がん~HPV感染を確認し、2年に1度の検診を

皮膚常在菌は角質・毛穴にいる

子宮の入り口の頸部に発症する「子宮頸がん」と、子宮体部にできる「子宮体がん」の2つを総称して、子宮がんと呼びます。自治体などで受けられるのは、前者の検診で、20歳以上の女性を対象に2年に1回受検することが推奨されており、細胞診検査が採用されています。子宮頸がんが発生する主な要因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染です。性交渉で感染する身近なウイルスの一つで、性経験のある女性の50%以上は一生に一度は感染するとされています。

HPVは免疫機能によって通常は排除されますが、ウイルスを保有し続けることによって、頸部にがんを生むリスクを高めます。特に20~30代の女性に増えており、未婚者で男性経験の多い女性はさらにリスクが高くなることが統計的にも分かっています。

子宮頸がんは、罹患率が高くて進行も早いことが多い乳がんとは、その特徴が大きく異なります。というのも、がん化する前に異形成(前がん状態)から始まり、3 つの段階(軽度・中等度・高度)を経て、数年から10年かけてゆっくりと変化するからです。進行がゆっくりである分、予防を心がけやすいともいえます。

子宮頸がんの検診は、先の乳がんと同様に対策型検診に含まれているので、2年に1度、まとめて受検することをお勧めします。こちらも乳がんで述べたように、罹患した近親者がいる人などは、1年1回に増やすことも検討してみてください。
 

子宮体がん~2年に1度、任意型検診で対応する

皮膚常在菌は角質・毛穴にいる

子宮体がんは、40代以上から増えるがんです。早期に発見するためには、細胞診と経腟(けいちつ)超音波検査を組み合わせて行います。先の頸部のがんを対象とした細胞診では50%前後が見逃されるため、子宮体がんのための任意型検診を受ける必要があります。

子宮体がんも、近年の医療技術の進歩に伴い、発見率が高まって発症数も増える傾向にあります。子宮頸がんと同様に進行が遅く、比較的早期の段階で不 正出血などを伴います。また、月経不順の人、子宮内膜増殖症子宮筋腫と診断された人、月経周期と関係ない期間に不正出血があった人は、発生リスクが高い ことが分かっています。上記のような条件が該当せず、1度検診を受けて問題がなければ、その後は1~2年の間隔を目安に、継続して検診を受ければいいでしょう。

このほか、女性特有のがんとしては卵巣がんが挙げられます。50代以降から増えて、65~75歳で発症のピークを迎えます。先の子宮がんと同様、卵巣がんは進行が遅いタイプが多く、早期発見のためには腹部エコーが有効です。

お腹を意識的に触ってみて、下腹部に違和感がないか、しこりのようなものに触れないかを常に確認しておくといいでしょう。特に閉経後の女性で、不正出血などがあった場合は、先の子宮体がんの疑いとともに、併せて検査をするといいと思います。

以上が基本的な考え方ですが、検診で異常がなくても、何らかの症状が出た場合には、迷わずに医師に相談してください。



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