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高齢者、低血圧に注意

新年第一回目、二つ目のホームページ制作に役立つコンテンツは、1月4日(日)日経新聞に掲載の「高齢者、低血圧に注意」をご紹介させて頂きます。

寒い日にこたつに入り、鍋などを囲んで暖かくなったところで、手洗いなどに行こうとしたら、立ちくらみやめまいを覚えるケースがあります。これは一時的に血圧が低下した状態です。

痩せ型の若い女性などが「低血圧気味で朝なかなか起きられない」と訴えるケースがありますが、これは体質などが関係しており、原因がよく分からない「本能性低血圧」に分類されます。
 一方、食後の立ちくらみなどの原因となる低血圧は一過性の場合が多く、脳への血液が不足気味になり、血圧が一時的に低下し、ぼーっとしたり、めまいを起こしたりします。低血圧は高齢者で起きやすく、3人に1人で症状が出るといわれています。 中には失神をしてしまうケースもあります。転倒し骨折する危険もありますので、注意が必要です。
 

低血圧が起こりやすいのは

・食後:胃や腸に血液が多く集まってしまう
・立ち上がる時:下半身に集まった血液が心臓に戻りにくくなる
・入浴:皮膚の血管が広がり、血液が集まる。温度の急激な変化で血圧も上下に大きく変動する
・病気にかかっているなど:がんで低栄養状態に、心臓病を持っている、ケガをして大出血を起こしているなど
 

低血圧を改善するには

○食後のふらつきがきになる人の改善法
・食後30分〜1時間は安静にする
・ゆっくりと腹八分目に食べ、1回の食事量を減らして数回に分ける
・味噌汁などで塩分を少し多めにとる
・カフェインなどに血の巡りを改善する作用があるので、食後に濃い緑茶やコーヒーを飲む
・水をコップ1杯でも飲む

○起立性低血圧(*)の生活・運動法
・ベルトを少しきつめにする
・弾性ストッキングをはく
・ウオーキングなどの軽い運動で足裏の自律神経を鍛える
・足を組む
など

*起立性低血圧:立ち上がった際に、血圧が急激に下がり、気を失って転倒事故などを起こす危険があります。高齢者以外に、思春期の若者などで多く、不登校の原因などになることが知られています。健康な人でも疲れているときなどに起こる場合もあります。

この他にも、高血圧の患者が降圧剤を使ったときに一時的になる低血圧にも注意が必要です。血圧の薬の中には、手足の先などの血管を開くものもあり、起立性などの低血圧などが起こる傾向があります。失神を起こすからといって自らの判断で降圧剤の服用を中止せず、かかりつけ医へ必ず相談しましょう。

低血圧は、骨折や、それによる寝たきりなどをもたらすこともあるため、注意が必要です。また、がんや心臓病などの病気とともに低血圧になる、「症候性」と呼ぶタイプもあるため、血圧が単に低いだけでなく、背後に病気が隠れている可能性もあります。気になる症状があるときは、受診しましょう。