孤在性腸結核はどんな病気?
孤在性腸結核は、腸に感染した結核菌の影響に起こって発生する腸の結核です。肺結核として患った人の肺の結核の菌が腸の内部に侵入する事によって、病変を形成される事によって引き起こされる病気です。最近では、腸管に初期の感染として起こる孤在性腸結核が増えています。症状としては、下痢や腹痛が伴う事が多いですが、自然治癒ができない病気です。
孤在性腸結核の主な症状は?
結核は通常肺結核が血流によって他の臓器に転移して行きますが、孤在性腸結核(一次性腸結核)は肺における病変・症状がはっきりしない状態で腸に感染が見られます。下痢、腹痛、発熱、食欲不振、体重減少などの消化器官の異常が症状として現れますが、自然治癒をすることもあり、通常の風邪と思いこんで気付かないままの場合も少なくありません。
孤在性腸結核の主な原因は?
孤在性腸結核の発生原因は、主に肺結核による肺結核病巣の結核菌が、たんとともに気管支腺導管内へ落ち込み、腸に達したのち、初感染巣(しょかんせんそう)として生じるとされています。しかし近年の研究により、肺門リンパ節内陳旧性発感染巣からの連続性進展により生じるという可能性が新たに疑われ始めており、明確な原因は解明されていません。
孤在性腸結核の主な検査と診断方法は?
孤在性腸結核の検査方法は糞便中からの結核菌の培養・同定が一番です。見つからない場合には小腸や大腸の造影剤を用いたX線検査が行われ、病変部の確認を行います。そして内視鏡を用いて病変部の組織を採取(生検)し、細胞・組織の検査によって結核に特徴的な見た目かどうかを判断します。また、胸部X線検査により肺結核の有無も調べます。血液検査もあります。
孤在性腸結核の主な治療方法は?
孤在性腸結核の治療法は肺結核と同様に行われます。半年以上の抗結核薬による化学療法が基本で、現在では複数種の薬剤を併用して結核菌を死滅させます。肺結核が疑われなければ、入院・隔離までは必要ありません。症状が強くなると腸管安静のために絶食し点滴などを行い、腸閉塞や大量出血の場合には手術をすることもあります。人との接触を減らすためにも、外出は控えます。
孤在性腸結核の初診に適した診療科目