嗅覚幻覚はどんな病気?

臭いについて幻覚をおぼえる嗅覚幻覚という病気について説明します。この病気は現実には臭いが発生していないのに臭いを感じる病気です。精神疾患でもみられることがあり、うつ病の症状としてあらわれることがあります。嗅覚の記憶が保存されている脳の側頭葉という部分の中央領域でけいれん発作がおこると、一時的ではありますがはっきりとした不快臭を感じます。

嗅覚幻覚の主な症状は?

嗅覚幻覚の主な症状についてですが、この病気は嗅覚障害の一種です。幻覚というその名前の通りに「実際はにおいがしない」のに、においがしているように感じてしまうということにあります。今までに嗅いだことのあるたとえようのないにおいがしている場合や、過去に経験したにおいが常に鼻についている場合があります。鼻をつまんだ状態でも匂うのであれば、それは前者であることのほうが多いようです。

嗅覚幻覚の主な原因は?

嗅覚障害の一種である嗅覚幻覚を引き起こす原因についてですが、こういった嗅覚障害が起こるのは、多くは慢性的な鼻の病気が関係しているといわれています。先天性の嗅覚障害であったり、加齢による嗅覚減退や嗅覚脱失が関係していることもあります。妊娠しているときにみられる嗅覚過敏が引き起こすこともありますが、この病気の場合薬物中毒が引き起こすパターンが多いようです。

嗅覚幻覚の主な検査と診断方法は?

嗅覚幻覚の検査方法とは、まず患者に片方ずつ鼻の穴を塞いでもらい、片方ずつ検査を行います。匂いの成分を患者の鼻に近づけて、どのような匂いなのかを問診します。更に距離を離したり近づけたりしながら匂いの変化も問診します。そして視力検査も行います。色や形等を患者に見せながら正常に見えているかを確認します。何の問題もない場合は脳の原因も疑われますので検査を行います。

嗅覚幻覚の主な治療方法は?

嗅覚幻覚の治療法として、原因が副鼻腔炎またはアレルギー性鼻炎の場合は、ステロイドホルモンが主成分の点鼻薬が有効です。嗅覚神経が再生するまで2ヶ月ほどかかるので、その間続けて様子を見ます。アレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎による下鼻甲介の粘膜肥大には、レーザー治療やラジオ波凝固治療を行ない、慢性副鼻腔炎やそれに伴う鼻茸によって臭いの通り道が閉塞している場合は、内視鏡下鼻内手術が有効です。

嗅覚幻覚の初診に適した診療科目