埋没耳はどんな病気?
埋没耳(まいぼつみみ)という病気についてです。耳の上半が側頭部の皮膚に埋もれ込んだ状態で「袋耳」ともいいます。イヌは遠くの音を聞く時に耳を立てることができますが、これは耳の後ろ側にある内耳介筋という筋肉があり、その作用によるものです。この筋肉はヒトでは退化していますが耳の形状維持に関与しているといわれています。耳の変形が生じる原因は、これらの筋肉の異常によると考えられています。
埋没耳の主な症状は?
埋没耳の症状は、先天的に耳の上半分が皮膚にめり込んでしまった状態のことをいいます。指で引っ張ると出てきます。ですが手を離すとまた元通りにめり込んでしまいます。これは日本人に多く見られる症例です。耳がこのような形状なので、マスクや眼鏡の着用が難しくなります。5~6歳くらいまで放置すればめり込んだ部分の軟骨に発育障害が生じてしまいます。
埋没耳の主な原因は?
埋没耳の原因についてはまだよくわかっていませんが、耳介の後ろの面の筋肉の異常によるという説が有力になっています。耳介の後ろの面にはいくつかの内耳介筋と呼ばれている筋肉があり、哺乳類では犬が特にこの筋肉は発達していますが、人間は退化してしまっています。この筋肉が耳介の形状を維持するために役立っていると言われており、この筋肉の異常によってこの症状になると言われています。
埋没耳の主な検査と診断方法は?
埋没耳は袋耳とも言われ、耳の上部が側頭部側に埋もれこんだ状態を言います。耳の上半部のみの変形なので聴力などには影響はありませんが、見た目など形容的な問題で手術する場合もあります。検査方法としては検診で耳の形を確認する事になります。耳の後ろには内耳介筋と呼ばれる筋肉があり、その筋肉が異常を来たし変形している状態なのです。
埋没耳の主な治療方法は?
埋没耳の治療法は、7割くらいが自然に治癒することが多いですが、3割くらいの子はテーピングをして治します。それでも治らなければ、大きくなってから手術をする場合もあります。治療に関しては、時期が早い方が治りやすいです。またテーピングでも効果がみられない場合は、矯正器具もあり、その治療に関しても、早くから治療を開始することが望ましいです。
埋没耳の初診に適した診療科目