腋窩多汗症はどんな病気?
腋窩多汗症とは、腋の下に非常に多くの汗をかくという症状です。これは様々な原因によって観察される症状ですが、病的な多汗症とそうではない多汗症があると考えられています。病的でない多汗症の場合は、汗腺の数が多く、代謝が活発で汗の量が多くなりますが、病的なものの場合は、心療内科的な問題を抱えているケースが多いと言われています。
腋窩多汗症の主な症状は?
腋窩多汗症においては、過剰な脇の下の発汗が観察されます。これらは心因性によるものである場合が多いため、多くのケースで、その他の心身症において観察されるような別の症状が伴うことがあります。この疾患において観察される多汗症よる汗は、健常者が通常かく汗と、その成分が異なる可能性があると指摘されています。汗の中に含まれる脂肪の量が異なる可能性があります。
腋窩多汗症の主な原因は?
腋窩多汗症が生じる原因として最も多いのは交感神経が過敏な状態に陥っていることであり、典型的な要因として挙げられています。交感神経は自律神経のうちのひとつであり、この神経が過敏な状態になることで発汗のコントロールが難しくなります。また、このような状態と同時に強いストレスを感じている人は交感神経の状態がより過敏になる可能性があります。
腋窩多汗症の主な検査と診断方法は?
腋窩多汗症の検査方法は基本的に診断によって行われます。原因のわからないひどい腋汗が半年以上も続いており、さらに次にあげる6つの項目に2つ以上当てはまるかどうかを診断します。(1)両脇から同程度の発汗がある。(2)腋汗が日常生活に影響を及ぼす。(3)週に一回以上大量の腋汗をかく。(4)25歳以前から症状がみられる。(5)同じような症状が遺伝している。(6)睡眠時の腋汗はひどくない。
腋窩多汗症の主な治療方法は?
腋窩多汗症の治療法には、まず、汗の量を減らす作用がある塩化アルミニウムを主成分とする外用薬を塗ります。これが奏功しない場合、特殊な装置で微弱な電流を患部に流し、発汗を抑えるイオンフォレーシスという方法や、ボツリヌス菌が生産する毒素を患部に注入するボツリヌス療法を用います。他に抗コリン薬や漢方の服用で発汗を抑えます。これらで効果がない場合は神経を切断したり、汗腺を取り除く手術をします。
腋窩多汗症の初診に適した診療科目