中枢性尿崩症はどんな病気?

中枢性尿崩症は、抗利尿ホルモン分泌が障害され、尿の濃縮出来ず、多飲・多尿を示す病気です。支床下部・下垂体の腫瘍の原因で起きるものですが、半数は原因不明です。そして、下垂体炎、下垂体の手術後、外傷後に見られます。多くの場合、突然発症し尿量が増加して頻回にトイレに行き、睡眠障害も起きます。のどが渇くため多量の水を飲みます。尿は薄くなり尿量は、一日10リットル以上で日常生活にも障害が起きる病気です。

中枢性尿崩症の主な症状は?

中枢性尿崩症になると、尿が近くなりすぐにトイレに行きたくなるといった頻尿や色の透明な尿が短時間に大量にでる多尿といった症状がおこります。頻尿や多尿になると、夜も満足に寝ることが難しくなります。その他にもこの病気になると、多尿のためのどが乾きやすかったり口の中がネバネバとする感じがあるため、水を大量に飲むことが多いです。

中枢性尿崩症の主な原因は?

中枢性尿崩症の原因は主に3つあります。一つ目は、脳腫瘍や炎症、外傷などにより、視床下部や下垂体が損傷することによるものです。これらが元になり、二次的に発症します。続発性と呼ばれ、これが最も多いです。二つ目は、検査などをしても、腫瘍などの要因が見当たらない特発性で、二番目に多いです。三つ目は、遺伝的に発症する家族性と呼ばれるものです。

中枢性尿崩症の主な検査と診断方法は?

中枢性尿崩症の検査方法としてはまず、尿検査があります。この病気では、尿糖や尿タンパクは出ません。また、血液検査で血漿浸透圧、血漿レニン値、血清ナトリウム値が上昇しているかを調べます。他には、高張食塩水負荷試験やデスモプレッシン負荷試験を行います。MRIによる画像診断も行われ、下垂体後葉の信号が前葉と同じになっていないかを調べます。

中枢性尿崩症の主な治療方法は?

中枢性尿崩症の治療法には、主に下垂体後葉製剤を用いて行われる治療が一般的です。下垂体後葉から分泌れ、腎臓に作用するバソプレシンを増加させることで、尿量の減退を促進させるという治療です。また、別の治療としては、デスモプレシンと呼ばれる点鼻薬を直接取り入れることによって、バソプレシンと同じような働きを生じさせる治療があります。

中枢性尿崩症の初診に適した診療科目