無気肺はどんな病気?

無気肺とは何らかの原因によって肺含気量が減少した病態を言います。発生機序により分類され、閉塞性、圧迫性、粘着性、瘢痕性の4つが存在します。
この中でも特に多いのが閉塞性ですが、どれかひとつが単独で起こるというよりはいくつかの機序が複合して起こることが多いです。
全身麻酔管理下の術後患者や肺癌患者などが呼吸困難を呈し、聴診にて呼吸音の減弱を認め、打診にて濁音を認めたときはこの病態を疑う必要があります。

無気肺の主な症状は?

無気肺は急性と慢性、範囲の大きさによって症状がかなり異なります。つぶれた肺組織が少なく、小さい範囲で発症している場合は咳や痰中心なので、自分で気づくことは少ないです。
しかしつぶれた肺組織が広範囲にわたって発症している場合は呼吸困難や胸痛、チアノーゼや冷汗、末梢神経不全が起こり、重症の場合はショックで死にいたることもあります。

無気肺の主な原因は?

無気肺を引き起こす原因は、異物、癌、痰などのが気道への滲出物になってしまうことです。
これによって気管支が閉塞し、空気が肺全体に行き渡らなくなります。この状態で空気が吸収されると、肺が委縮してしましこの病気が引き起こされるのです。
異物による閉塞の他に、膨張したリンパ腺や大量に出たリンパ液によって気管を圧迫され、この病気が引き起こされることがあります。

無気肺の主な検査と診断方法は?

無気肺になったときの検査方法としては、やはり肺の部分、すなわち胸部とその周辺を観測し分析することにあります。
具体的には、X腺を用いて胸部を撮影する、CTスキャンを用いて胸部を撮影するなどの画像診断を用いる方法です。
また、気道が病変していると疑われる場合には、気管支鏡と呼ばれるレンズを用いて検査することもあります。
 

無気肺の主な治療方法は?

無気肺の治療法はまず、他の疾患が原因となっている場合にはその疾患を治療します。
腫瘍の場合、手術により除去を行ったり、レーザーで治療をしたりします。
痰や血液、異物などが原因になっている場合もそれらをすぐに取り除きます。
こうして気道の確保を行い、肺に正常に空気を送り、深い呼吸ができるようにします。
また、細菌感染によるものであれば、抗生物質の投与も行われます。

無気肺の初診に適した診療科目