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今回は『カラオケが原因?「声帯結節」の症状や治療!』をご紹介させて頂きます。

声帯にできる「シコリ」

鼻や口から取り入れた空気は、気管を通して体に入ります。その入口部分にあるのが「喉頭(こうとう)」と呼ばれる器官です。喉頭の中央には、「声帯」と呼ばれる声を出す器官が存在しています。

「声帯」は、弾力のあるヒダを左右に持っています。表面は粘膜ですが、なかは筋肉でできたヒダです。声帯は呼吸をするときは開いています。しかし、発声するときには、適度に閉じて、肺から吐き出される息(呼気)で閉じた声帯を震わせ、空気を振動させて声を出しています。

「声帯結節」は、そんな声帯を酷使することで、声帯に結節(シコリ)ができ、炎症が(喉頭炎)起こる病気です。子どもの声が出にくい、枯れている、かすれている、といったときは「声帯結節」である可能性が大きいでしょう。

「声枯れ」や「声のかすれ」が見られたら

声帯結節の症状は、嗄声(させい:声枯れ、声のかすれ)を中心に、喉の違和感、声の出しづらさといった様子があらわれます。炎症がひどくなると、喉に痛みが起こることがあります。声を出す頻度が少ない日は、症状がやわらぐ傾向があり、日によって、症状の程度に変化が見られるのが特徴です。

以前から、歌手、アナウンサー、教師、保育士、僧侶など、声をたくさん使う職業の人に多く発生している病気です。最近では、スポーツ観戦が好きな人、カラオケ愛好者にも多く見られる症状として知られています。子どもの場合は、活発な男の子がかかりやすい病気です。

カラオケで「無理に声を出して」いませんか?

声帯は、声を出すたびに左右のヒダがぶつかり合います。 その刺激が強く大きくなると、ぶつかる箇所が徐々に硬くなり、やがて「シコリ」ができるようになります。このシコリが「声帯結節」です。結節は、ちょうど、指にできる鉛筆ダコや、手のひらにできるマメのようなものをイメージすると分かりやすいでしょう。

声帯結節は、
(1)大声を出す
(2)よく叫ぶ
(3)よく歌う
(4)よく話す
など日常的な声の使いすぎが原因で起こります。カラオケ好きの場合、力を入れすぎた無理な発声方法によって「声帯結節」にかかる人が多くいます。患者のほとんどは、両側の声帯に、ほぼ対称性に発生するといわれています。

ほとんどは「声帯の安静」で自然に治る

声が枯れる状態が続いて、声を出しづらいといったお悩みがあるようなら、早めに「耳鼻咽喉科」「ボイスクリニック」を受診し、専門医に相談するとよいでしょう。診断は、「間接喉頭鏡(小さな鏡)」や「喉頭内視鏡(喉頭用の極細のファイバースコープ)」などを使って行われます。

結節が見つかると、「声帯結節」の診断が確定します。声帯結節の治療は、声を出し過ぎない生活を送る、正しい発声方法を身につけ実践する、を基本に経過を観察するのが一般的です。声帯を安静にすることで、自然に治るケースがほとんどだからです。

症状によっては、「消炎剤」を処方されることがあります。また、仕事の都合上や、症状の程度によっては、ときには結節を切除する外科手術(喉頭顕微鏡下手術)が検討されます。手術には、3日程度の入院が必要になるでしょう。

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